八極拳

長春系八極拳套路(型)「八極拳」
示範は長春八極拳伝習会の実力者W氏
(ご協力多謝!)


八極拳の起源は18世紀に河北省滄州のイスラム教を信仰する回族の居住地域であった孟村の住人・呉鐘(ごしょう)が、癩(らい)と名乗る遊方の道士からこの拳技を授かったことに始まるという。

癩は呉鐘に拳技を授けるとやがていずこかへ去ったが、その後、癩の弟子と称する癖(へき)と名乗る道士が呉家を訪れ、六合大槍という槍術を授けたと伝えられる。

後に時代は下り、漢族が多く住む地域の羅瞳にも伝わって漢族の間でも行われるようになり、やがて孟村の回族の系統と羅瞳の漢族の系統に分かれて伝えられるようになった。

武術史研究家・随筆家の松田隆智によって日本で有名になった「李書文(りしょぶん)」は羅瞳系の出身である。


いわゆる「李書文系」と言われる八極拳は、大別して二系統ある。
一つは中国吉林省長春で行われている「長春八極拳」。

これは李書文の開門弟子(最初の弟子)である「霍殿閣(かくでんかく)」がラストエンペラーと知られる溥儀の侍従武官であったため、満州国(現長春)建国の際にその地に赴いたことから長春に根付いたものである。

現在は、霍殿閣以降家伝で伝えられている「霍家」と近代名人と言われる「譚吉堂(たんきつどう)」の両門があり、日本においては譚吉堂門下の李英(りえい)氏が精力的に後進の育成を行っている。

その特徴として、膨大な量と質の高い内外功法(身体の中と外の鍛錬方法)にある。

この内外功法で練り上げられた身体は、とてつもない質量と圧力を持ち、その一打は強猛無比である。

二つ目は李書文の関門弟子(最後の弟子)と言われる「劉雲樵(りゅううんしょう)」により伝えられている台湾の武壇系八極拳である。
その特徴として、内功法(身体の中の鍛錬方法)に優れており、長春系の八極拳とはまた趣きが異なる。

こちらもその高弟達が、世界中で後進の育成にあたっている。
ちなみに、松田によって最初に紹介された八極拳は台湾の武壇系八極拳である。


他、孟村系の「呉家」「馬家」等があり、その風格はそれぞれ異なる。
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